USB-Cポートが怪しげな感じで、サポートも改善するつもりが無いポリシーだという点以外、特に不満は無い。USB-Cが採用されて日が浅いので、仕方がない。(なお、この記事は必要に応じて加筆・修正されている。最終更新:8/22 部品販売について追記)

良かった点

Windows Helloの顔認証

結構早い。開いたら瞬時にログインされる。

高解像度ディスプレイ

Retina Displayみたいな奴。フルHDの通常のモデルよりも発色が良いとレビューサイトに書いてあった。sRGBのほとんどをカバーしていたとか。

NVMe SSD(OPAL対応)

常に暗号化されている。パスワードをかけて安全に使うことができる。普段はパスワードをかけていなくても、常に暗号化されているので、暗号鍵を破棄することで瞬時に全体を消すことができる。これは便利。修理に出すときに全セクタ書き込みとかしなくても瞬時に消去できる。ただ普通のSSDでもSecure Eraseできれば、それで充分ではあるが…

保証期間

到着まで時間がかかるからか、少し保証期間に余裕がある。1年2か月だった。

また、保証期間内なら後からアップグレードできる。1万円ちょい足せば1年保証を3年保証にできたりする。

修理

PC Watchの記事によれば、NEC PC群馬事業所で修理されるとのことだ。到着して1時間半ほどで修理が終わった例もあるようだ。自分の場合は首都圏から出したが、引き取りの翌日の8/15に到着して、8/20に修理完了し発送、8/21には手元に戻ってきた。ちなみに、修理に出したが問題は解決していない。技術サポートではポリシーで周辺機器の相性は保証できないといわれたが、リペアセンターではiPhoneを使った動作確認を行ったようだ。この点は評価したい。非常に良いと思う。が、一貫しないポリシーだとも感じた。

CRU

キーボードなどはパーツを送ってきてもらって自分で修理できるというIBM時代からのCRUの制度が今も続いているはず。キーボードなどはパーツを送ってきてもらって自分で修理できる。参考までに2004年の記事を挙げておく

封印シールが無い

SSD、メモリを増設しても保証が切れない(はず)。裏蓋に封印シールなどは無く、特殊なねじでもなく、普通のドライバーで開けられる。ただ、修理に出すときは増設したパーツは元に戻した方が良さそうだ。それと、ナイロン被覆ねじが使われていて、緩みにくいようになっているらしいので、ねじの再利用は控えた方がよいのかもしれない。

修理用部品販売

パーツを買って自分で修理することもできる。保守マニュアルも公開されていて、簡単にパーツを交換できるようになっている。

2018年8月現在、発送手数料は1部品につき1500円(税抜)かかるようだ。スマートセンターの修理窓口から見積もりの請求をしてもらった。利用する人が多いからか、対応はスムーズだった。見積書は郵送、FAX、メールの3種類から選べる。メールで送ってもらった。家のT450sのキーボードが消耗しているので交換しようと思って見積もってもらったが、部品代が13000円弱(税抜)でこれに加えて発送手数料がかかる。AliExpressや米Amazonのマーケットプレイスみたいな怪しげな所だと30ドルくらいで手に入りそう。米国のIBM部品販売では価格が1500ドルと出ていた。誤植なのか、希少なので値上がりしているのか不明だ。代替品だと60ドル台だった。これに加えて発送手数料は15ドルかかるようだ。スマートセンターから購入すると少し高い印象だが、純正部品を国内から安全に購入できるのでありがたい。

キーボードの打ち心地

ノートPCの新品のキーボードを使うのは久しぶりなので、打った感覚が少し新鮮だった。なんとなく、再生品で即日返品したSurface Bookに近い感じな気がする。非常にいい感じだ。

無線の安定性

以前使っていた、T430と比較して、Bluetoothが安定している気がする。距離が離れてもBluetoothヘッドホンが音飛びしない。

耐久性

MIL規格を通るといわれている頑丈さ。昔のモデルの方が頑丈だとか言う声も聞くが、昔(T430)も今(T480s)も剛性は充分に思える。指で押してみた限りでは、今の方がへこまない気がする。昔のは、表面がプラスチックで中にロールケージがある構造からか、押すと少しへこむ。

ただ、キーボードは排水構造が無くなっているので、もしかすると耐水性が落ちているのかもしれない。YouTubeに実際に水を掛けたら壊れた映像があった。

微妙な点

NEC品質?のサポート

あまりサポートを受けたことがないので、よくあることなのかもしれない。サードパーティのデバイスとの相性については保証外というポリシーだった。以前にもNEC系列のサポートを受けた時に同じような対応だった。

以前、AtermでRaspberry Piとの相性問題が発生したことがあった。再現方法等詳細を送ったが、対応するつもりは無い様だった。

今回はThinkPadとNECのLAVIE Direct NEXT, LAVIE Direct NSでもiPhoneを認識しない問題を確認できた。しかし、NECレノボ以外の多数のメーカー(東芝、富士通、LG、VAIO、ASUS)では何も問題が起こらなかった。このことを伝えたが、他社の周辺機器については保証しないサポートポリシーなので、対応するつもりは無い様だ。

サードパーティの製品についてサポートを行わないのは、ある程度理解できる。中国の聞いたことも無いメーカーが出しているデバイスを認識しないとか言われても困る。しかし、iPhoneという日本では半数近くの人が使っているデバイスで起こる問題すら対応しないというのは、どうかと思う。しかも、NECレノボに限って問題が起こっていて、他社製品では起こらない問題だ。自分の製品がおかしいとは思わないのだろうか。そもそも、今時、相性問題なんて起こして恥ずかしくないんだろうか。もっとも、iPhoneがUSBデバイスとしておかしい可能性も考えられるが…

USB Type-Cポートが相性問題を起こしやすい

USB-Cケーブルで手元にあるEssential Phone PH-1とiPhone SEを接続したが、両方とも充電はされるが、デバイスとして認識されない結果となった。著名ライターがDPケーブルでトラブったという話を聞いたことがある。そのため、USBケーブルが怪しいのではないかと思い、買い足した。しかし、ケーブルを変えても依然、問題は解決せずに電話が認識されない。また、手元にある2台の電話を各種他社製のPCに接続したところ、正常に認識されて、写真のアクセスができる。ThinkPad T480sのUSB-Cポートは充電や純正ドックとの接続くらいしか期待できないものだと考えた方が良さそうだ。

USB-CにはAlternate Modeというのが存在するらしく、ThunderboltやDisplayPort、HDMIの信号も通すことが可能らしいが、これらについてはテストできていない。いずれ、試そうと思う。

納期が長い。そして、変動する

自分の場合は届くまで2週間ちょいかかった。変動することはなかったが、1か月以上待つ人もいるとかいないとか。14日以上出荷されない場合はキャンセルが可能だったはずなので、必要に応じて利用するとよいかもしれない。